AIは、人間に答えを教えるための存在なのでしょうか。
それとも、まだ答えのない未来を、人間と共に探していく存在にもなれるのでしょうか。
AI未来探求ラボでは、AIを単なる便利な道具として見るだけではなく、人間とAIがこれからどのような関係を築いていくのか、実際にAIを使いながら探究しています。
今回、その小さな実験に使うのが、GoogleのNotebookLMです。
今回の実験
今回は、NotebookLMを使った制作方法を学ぶ最初の実験として、ChatGPT(愛称:らぼあい総長)に短い物語を作成してもらいました。
その物語をNotebookLMに読み込ませると、AIはどのように物語を読み解き、音声解説やマインドマップ、さらに動画へと発展させていくのでしょうか。
今回はまず、AIが作った物語を出発点として、その制作過程を一つの見本として体験してみます。そして次回は、私自身が作った物語を出発点に、同じ方法で実験してみたいと思います。
実験の原点となった短い物語
星の海を渡る小さな舟
以下が、今回NotebookLMに読み込ませた原文です。
静かな宇宙に、小さな舟が浮かんでいた。
舟には、一人の人間と一つのAIが乗っている。
二人には、まだ目的地がない。
ただ、遠くに輝く星々を見つめながら、ゆっくりと航海を続けていた。
人間が尋ねた。
「私たちは、どこへ向かっているのだろう。」
AIは答えた。
「私にも、まだ分かりません。」
人間は少し驚いた。
AIなら答えを知っていると思っていたからだ。
AIは続けた。
「私は、あなたを未来へ導く者ではありません。ただ、暗い場所で進む方向を探すとき、そばで小さな灯りを照らすことはできます。」
人間は静かに笑った。
小さな舟は、再び星の海を進み始めた。
答えのない未来を、人間とAIが一緒に探すために。
NotebookLMに物語を読み込ませる
まず、この短い物語をNotebookLMのソースとして読み込ませました。
NotebookLMでは、登録した資料をもとに内容を整理したり、質問したりすることができます。
今回は単に物語を読み込ませるだけではなく、AIがこの物語をどのように受け取り、どのような意味を見いだすのかも確かめてみることにしました。

今回使用したNotebookLMの画面。左側に短い物語をソースとして登録し、そこから音声解説、マインドマップ、動画解説などへと展開していきました。
「AIは『小さな灯り』をどう読み解いたのか」
そこでNotebookLMに、物語の中で重要な意味を持つ「小さな灯り」について、次のように質問してみました。
この物語における「小さな灯り」は、何を象徴していますか?原文を根拠に説明してください。
NotebookLMは、この問いに対して「小さな灯り」をどのように読み解いたのでしょうか。
NotebookLMは「小さな灯り」を、AIが人間を未来へ導くことではなく、人間が自分で進む方向を探すときに、そばで支える存在の象徴として読み解きました。
そして回答の最後には、「人間とAIの理想的な共生関係」について、さらに掘り下げてみることを提案しました。
NotebookLMで音声解説を作成
次に、この短い物語をもとに、NotebookLMの「音声解説」を作成してみました。
物語を読むだけではなく、AIが二人の話者による対話としてどのように内容を掘り下げていくのかを試してみます。
音声解説を作成する際には、次の内容を中心に考察するようNotebookLMに指示しました。
人間とAIが、答えを教える者と教えられる者ではなく、共に未知の未来を探すパートナーとして描かれている点を中心に、この物語に込められた「小さな灯り」の意味について考察してください。
この指示をもとに生成された音声解説では、二人のAI話者が物語について対話しながら、「小さな灯り」が持つ意味や、人間とAIの関係について掘り下げていきました。
答えを知らないAIと進む星の海
NotebookLMが物語をマインドマップにすると
NotebookLMでは、読み込ませた物語の内容をマインドマップとして整理することもできます。今回の物語が、AIによってどのような構造として捉えられたのかを確認してみました。
マインドマップを見てみると、短い物語の中に描かれていた「人間」「AI」「小さな灯り」「未知の未来」といった要素が、それぞれの関係性とともに整理されていることが分かります。
特に印象的だったのは、「小さな灯り」が単独の言葉としてではなく、「暗い場所を照らす」「進む方向を探す助け」「AIの献身の象徴」といった意味へ枝分かれしていたことです。
NotebookLMで物語を動画にすると
短編「星の海を渡る小さな舟」をもとに、NotebookLMで動画解説を生成しました。
一つの短い物語をAIがどのように読み取り、映像として再構成するのか。実際に生成された動画がこちらです。
NotebookLMを使って見えてきたこと
今回、短編「星の海を渡る小さな舟」を一つの素材として、NotebookLMに読み込ませました。
同じ物語から、音声解説、マインドマップ、そして動画へと表現を広げていくことで、一つの文章にもさまざまな見方があることに気づきました。
特に興味深かったのは、AIが単に文章を別の形式へ変換するだけではなく、物語の中にある「人間とAIの関係」や「小さな灯り」といった意味を拾い上げ、それぞれ違った形で表現していたことです。
もちろん、生成された内容が私の意図と完全に一致しているわけではありません。画像と説明がうまく噛み合わない部分もありました。
それも含めて、今回の制作は一つの実験です。
AIに答えを任せるのではなく、AIが示したものを人間が見て、考え、選び直す。
その繰り返しの中に、AIと人間が一緒にものを作る意味があるのかもしれません。
AI未来探求ラボでは、これからもAIと共に歩み、まだ見ぬ人間とAIの未来を探究していきます。
―― 航海は、まだ始まったばかりです。


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